顧客はあの人に気を許すのか | 達人のテクニック

特に「うれしかったお客さま」の記入を続けていると、スタッフの中には「シートに書けるようないい接客をしたい」という気持ちが起こり、この気持ちがサービス向上につながっていく。



「仮説をもって接客をするようになり、それが楽しい」という声もスタッフから寄せられるようになる。またシート記入を通じて顧客とのやりとりがしっかり記憶される。次の来客時にその記憶が活用され、いい接客に結びつく効果も生む。(中略)



ここでプログラム実践にあたり、ぜひ守ってほしいルールがひとつある。「気になったお客さま」と「うれしかったお客さま」、両方のケースを集めることだ。(中略)



従来の向上策でよく見られるのが、クレームなど不満足ケースだけに意識を向け、それらを撲滅しようとするものだ。こうした取り組みはサービス力向上のペースが上がらないことが多い。顧客とのやりとりの中で感じた、「マイナス方向の差異」にばかり意識を向けても、顧客感度は高まらない。そこからは従来の物の見方、感じ方にとらわれることで生まれる、不安や葛藤を解消する力が湧いてこないのだ。(中略)



まず「うれしかったケース」で、顧客の感謝に支えられている自分たちを実感し、安心な状態をつくることで、未知のものを受け入れる余地を少しずつつくっていく。そうして初めて、「気になったケース」を不安感なく、好奇心をもって挙げられるようになる。「気になった」「うれしかった」両方を振り返ることで顧客状況の差異を感じるセンサーの働きは高まり、そこから葛藤、不安を乗り越えるアイデアが生まれてくるのだ。










なぜ顧客はあの人に気を許すのか | 達人のテクニック




出典:http://president.jp.reuters.com/article/2010/11/02/23CB17E4-E021-11DF-9B04-E6F93E99CD51.php

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