長所は、もともと自分のなかに持っていたものだと考えられています
“【ポイント】■1.絶対にしたくないことリスト 自分が好きでないものを知ることは、自分を知ることでもあるのです。
人生では多くの決断をしなければなりません。もし決断をしなかったら、そこから先に進めなくなってしまいます。選択肢を前にして、ただ迷い、時間だけが
過ぎていくのです。決断をするのなら、悔いのない選択ができるように、好きなものと好きではないものがはっきりしているのは望ましいことなのです。(中
略)
「二度としたくないことのリスト」は、簡単に作ることができます。しかも、それは人生におけるあらゆる局面で効果を表します。誰にでも、自分がどうしたい
のかわからなくなる瞬間があります。そうしたとき、人生において望まないことを書いておくことで、はっきりと道が見えてきます。
■2.あなたが感じる他人の長所や短所リスト 私たちが他人のなかに見いだした長所や短所は、自分自身の長所や短所でもあるのです。心理学的にも、私たちが他人のなかに発見する長所は、もともと自分のなかに持っていたものだと考えられています。
「人物描写リスト」を作り、他人の長所、好奇心をそそられる部分や心惹かれる部分、あこがれるところを書きとめていくと、そうした長所を自分自身も身につけたいと意識するようになります。つまりそれが、新しい自分を手に入れるための第一歩になるのです。
■3.かけがえのない瞬間リスト 私たちが、時間がないという焦燥感にかられるのは、段取りが悪いからではありません。多くの場合それは、うまく集中できていな
いところに原因があるのです。長時間働いているけれどもクオリティは低い、遊んでいても心から楽しめないなど。こういうときは思い切って、今していること
の手を止め、心からリラックスして自分の思う「完璧な行動」リストを作ってみてはいかがでしょうか?
■4.小さな幸せの瞬間リスト 小さな幸せの瞬間を集めたリストは、じつは幸せな人生そのものです。本当の幸せとは他人に自慢するものでもなければ、他人の期待するイメージに添うことでもありません。それは日々の暮らしのなかにあるのです。
遠くから聞こえるピアノの音や、公園の子どもたちのはじける笑顔。夕暮れの空を行く渡り鳥。そんな小さな幸せの情景の集まりこそが、私たちの人生におけ
る幸せの本質なのです。困難に直面したときにそのことを思い出しましょう。幸せのリストは人生の見方を変えてくれるかもしれません。
■5.人生という一冊の本の著者になる 書くという行為は、心を鎮めるだけでなく、心を解明するのにも役立ちます。幼いころの思い出は、どのような大人になり、どのような考え方をするようになるということに大きく影響します。ですから、自分の生きてきた歴史を振り返ることが大切なのです。
今までにしてきたことをリストにするだけで、これからの人生の質は、はるかによくなっていくことでしょう。まず、過去の影響から解放されます。過去を整理して組み立て直したり、「創造」したりすることも可能になり、それは未来に立ち向かうための大きな力となります。
■6.パートナーの不安や不満リスト 不平や不満は、一度紙の上に吐き出してしまうと、あなたを離れ、それ以上あなたに影響を与えることはありません。不満はすでに
紙のなかに「閉じ込められた」のですから。不安に耐えられなくなるのは、不安の対象がなにかわからないときなのです。なにかわからないから、吐き出すこと
ができないのです。医者も病名がわからなければ治療が難しいのと同じ理屈です。
自分がなぜ苦しいのかその理由を意識することができれば、置かれた状況も見えてきて、窮地を脱することができます。リストは一種のサバイバルメカニズムなのです。
■7.これまで耐えてきたつらいことリスト これまでに耐えてきたつらいことをすべて思い出し、それをリストにまとめることは、人生の知恵と経験が詰まった真の宝物を作るようなものです。そうすることで、今あなたが直面している困難の意味にも気づくことができるはずです。
”
このようなリストを作ると、人生の苦しみや過ち、忍耐、挑戦、経験を通して拾い集めた知恵を決して忘れません。リストを作ることで、苦しみや恐れに直面したときに立ち止まるための力と勇気、自信が得られるのです。
— | 【リスト化】『ゆたかな人生が始まる シンプルリスト』ドミニック・ローホー:マインドマップ的読書感想文 |