概念はなかったのです

「宗教」というのは、元々は西洋の概念です。明治時代まで日本に宗教という言葉は存在しませんでした。「自然」という言葉も同様です。日本に自然という概念はなかったのです。 

その代わりに、日本人には「花鳥風月」の概念がありました。花鳥風月とは、里山をはじめとして人が認識できるすべての空間のことを指します。

 日本人の宇宙観では、花も鳥も、木も草も、すべて花鳥風月の中の一事象なんです。私たちの生活も、祖霊も、神々もすべて同じ場に存在し、それらの命がダイナミックに絡まり合っている。その空間そのものが花鳥風月なんです。











こんな国は日本だけ、神道も仏教も飲み込む懐の深さ  JBpress(日本ビジネスプレス)