厚生年金も、平均寿命まで生きた場合では払った掛金よりも受給額は大きくなります


将来後悔する前に資産形成を行うべき理由 :投資十八番



“以前、若い人が本気で資産形成を図らなければならない理由 若い人が本気で資産形成を図らなければならない理由 :投資十八番 という記事を書いて多くの反響がありました。そこで私は、若い人は本気で資産形成をする必要があると結論づけました。その理由は、記事で書いたように、将来は年金が減額され、税金は上がり、医療費も上がっているだろうから。相続に期待できない多くの一般世帯は、自分の身は自分で守らなければなりません。早死に願望があるなら話は別ですが、長生きしようと考えるのであれば、老後の生活資金がいくら必要で、足りない部分をどうするか早いうちから考えておくことは当然のことです。

 ところで、「今の若年層は年金は払い損だ」という意見をよく聞きますが、これは嘘です。国民年金も厚生年金も、平均寿命まで生きた場合では払った掛金よりも受給額は大きくなります。先の社会保障審議会の財政検証関連資料やそれをもとにみずほ総研が作成した資料pdf_small.gifを読むと、最悪期でも厚生年金で給付負担倍率が2.3倍、国民年金でも1.5倍と1倍を超えています。もっとも、想定外の少子高齢化や経済状況の悪化があれば、「払い損」となるリスクが全くないわけではありませんが、今の段階で払い損だと決め付ける根拠はありません。個人的にはこれほど割のいい「商品」はないと思うんですが。”

公的年金は将来受給額が減るとはいえ、老後の生活資金の中核を占めることには変わりありません。これがなければ将来の生活設計は組めません。そのうえで、年金で足りない資金をどうやって形成していくかを考えた方がよく、かつ銀行貯金だけでは難しいのではというのが私の意見です。”