カフェというのは、その地域に徹底的に寄り添っているべきだと考えています

我々のアプローチは、「自分たちは何をやりたいか」というところではなく、「その街には何が求められているのか?」からスタートするんです。そのためには、「街」「店」「人」の視点が欠かせません。

 「街」というのは、その街がどんな歴史をたどってきて、これからどう発展していくのかということです。「店」は、エリア内にはどんな店が実際に存在しているのか。「人」については先ほどお話しましたが、どんなスタイルを持った人が暮らしているのかということです。これを定量的にとどまらず、定性的に徹底的に調べていきます。この手法のことを僕は「街マーケティング」と呼んでいます。

カフェ作りには、この方法論が非常に有効だと思っているんです。というのも、カフェにとっては、どれだけそのエリアと深く関わっていけるかが、重要なテーマです。

 エリアが違って、住んでいる人が変われば、求められる機能は本来大きく異なるはずなんです。僕はカフェというのは、その地域に徹底的に寄り添っているべきだと考えています。であるならば、何よりもその街を知らなければいけませんよね。”









「押し付け」ではコミュニティは生まれない——勘違いだらけのカフェビジネス:日経ビジネスオンライン