ハンムラビ法典は商法であり、憲法の嚆矢とは言いにくい

前々から国内歴史家の議論を聞いていて、不思議でならなかったのは、世界で一番古い憲法は日本の十七条憲法。マグナカルタはそれから七世紀後である。メソポタミア文明ハンムラビ法典は商法であり、憲法の嚆矢とは言いにくい。

 つまり日本は世界史で一番古い民主国家ではなかったのか、という「疑問」だった。

源氏物語』は世界初めての長編恋愛小説である。フランスの心理描写の小説は十七世紀、十八世紀である。それは文化大国の証拠である。

 いまでも世界中で『源氏物語』は読まれ続けている。

 ああそれなのに、なぜ日本の民主政治の成熟が遅れていて、文学はローカルで世界的ではないなんて欧米のやぶにらみをまともな批判と誤認し、多くの日本人は萎縮しているのか?

 これは明治文明開化いらいの悪しき文明的コンプレックスの後遺症か、それともGHQの占領政策の洗脳がまだ効き目をもっているからだろうか?











辛口コラム