面接官とのコミュニケーションもより円滑になって、好印象を与えるでしょう

総論

面接の質問は大雑把に分類すると、


  1. ESの延長に近い質問

  2. 予想できない質問

  3. ケース面接

の3種類があります。


タイプ(1)では主に、「あなた自身はどういう人か」「あなたは何をしてきたか」「あなたは何をしたいか」という質問を通して、あなたの人格や経験について問われます。具体例としては、「あなたの長所はなんですか。そう考える理由を教えてください」「あなたが今までに努力をして何か改善した経験について、詳しく教えてください」「あなたは10年後、どのような仕事についていたいですか」といった質問を、就活中にきっと何度もされることでしょう。また、「最近気になるニュースは何ですか。気になる理由も教えてください」というような形で聞かれることもありますし、会社や業界のことを聞かれる場合もあります。


タイプ(2)では、就活の趣旨とは関係なさそうな問いを投げて、その答えそのものよりも、その答えに至った理由や言葉のやりとりを通してあなたという人間を知ろうとします。例えば「自分を動物に例えると何ですか」「20世紀でもっとも重要な発明は何だと思いますか」というようなものですが、これは企業や面接官によってバリエーションが無数にあります。


タイプ(3)では、論理的思考力や説明力、仮説構築力等が問われます。「日本にあるコンビニの売上は、年間で合計どれくらいだと推定しますか。」「少子化担当大臣から、出生率を10年後に1.5まで引き上げるための政策を考えてほしいと依頼されました。あなたならどんな政策を提案しますか」といった質問があるでしょう。これもバリエーションは無数ですが、考え方には一定の方法があります。

効果的な面接対策とは

僕が推奨する面接の対策方法は、タイプ(1)についてのみあらゆる質問を想定して、徹底的に準備していくというものです。上であげられたような質問は、ESを書くときのように机に座ってじっくり考えれば大体誰でも答えることが可能ですが、2秒~長くても30秒で切り返す必要がある面接において適切な答えを返すのは簡単ではありません。そこで事前準備をした人としていない人の間に大きな差がつきます。タイプ(2)の質問については、普段どれだけ物事を考えているかや個人の性格が大きく関わるので半年程度であまり変わるものではありませんが、タイプ(1)の質問対策は最悪面接前日の晩に2時間確保するだけでも変化が現れることを保証します。


また、どんな面接であっても、面接で聞かれることの半分から8割は(1)の領域に属する質問です。例えば僕が経験した範囲では、ケース面接対策が重要とされる外資コンサルティングファームの面接においても、半分以上の時間は「なぜコンサルを志望するのか」「将来はどうしたいと思っているか」といった、他の業界と似たタイプの質問に関する対話でした(余談ですが、質問されたことにだけ答えてピタッと黙るのではなく、流れ次第では自分から話題を展開していくのも重要だと思っています。面接は面接官とのコミュニケーションです)。


ですから、(1)に属する質問を20~30問自分で作って、その答えを徹底的に練り上げておけば、どんな企業でも聞かれる質問の半分以上は「すでに一度考えた内容」になるので回答が理路整然としますし、面接が心理的にも楽になります。面接が心理的に楽になると言葉がスラスラ出るようになり、(2)(3)の質問の答えも自然と出やすくなります。そして面接官とのコミュニケーションもより円滑になって、好印象を与えるでしょう。準備することのメリットが発揮されるのは、「準備した質問を聞かれた時」だけにとどまらないのです。

具体的な質問+答えを作るポイント

ここまでで僕の伝えたいことは大体書ききったのですが、最後に一応、「例えば僕はこのような質問を想定して準備した」というリストを紹介します。答えを考える時には、


  • ウソをつかない。過度に誇張しない(ESと違って深く問われるのでごまかしは通用しない)

  • 口だけにならないよう、可能な限り経験に基づいた根拠を用意する

  • 自分の答えに対して「なぜそうなの?」「他の選択はないの?」を何度も問いかける。その答えも用意

  • 「社会貢献」「キャリアアップ」「競争力」といったあいまいな言葉でごまかさず、できるだけ具体的に

といったことを僕は意識していました。また、「何か質問はありますか?」と聞かれた時のために、質問も最低10個は常に用意していました(そのうち使うのは2~3個ですが、質問を考える際に色々と理解が深まりますし、投げる話題のストックは大いに越したことがないので)。


以下が想定される質問の例です。もちろん全てを網羅してはいないので、これを参考に自分で質問を2倍、3倍にして、それぞれ徹底的に自分の答えを考えてください。こうした地道な作業が内定につながると僕は思います。


「あなた自身はどういう人か」を問う質問
  • この会社/この業界/この業種を志望する理由は何ですか。

  • あなたの長所/短所を教えてください。どうしてそう思いますか。

  • あなたが興味を持ったり、熱中していることはなんですか。

  • 業界と関係なく、あなたが最近気になったニュースと、気になった理由を教えてください

  • あなたが最近読んだ本について教えてください。


「あなたは何をしてきたか」を問う質問
  • あなたは所属する集団で、どのような役割を果たしてきましたか。

  • あなたが努力して成功もしくは向上した経験について教えてください。

  • あなたが挫折したと感じた経験について教えてください


「あなたは何をしたいか」
  • あなたはどのように働きたいと思っていますか

  • あなたがこの会社で成し遂げたいことはありますか

  • 10年後にはどのような仕事をしていたいですか


志望する会社や業界に関する質問
  • この業界は、今後20年でどのように変化すると思いますか

  • 当社が新事業に進出するとしたら、どのような分野がいいと思いますか











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