ラーメンは1種類(もちろん『二郎』でもよし)で十分なのだという


 数年前に取材した20代の小説家が、次のようなコメントをしていたのが非常に印象的だった。


 この作家は「ラーメン」を例に、自分たちの世代と上の世代のジェネレーションギャップを説明してくれた。彼によれば団塊の世代以上は、とにかくおいしく
て満腹できるラーメンに価値を見い出している(ように思える)という。そして、団塊より下から今の30代(団塊ジュニア)くらいの層は、おいしいだけでな
くさまざまなバリエーションのラーメン(仕込みが凝っていたり、一風変わった具が載っていたりなど)を求め、それらからチョイスできることが重要なのだそ
うだ。「今日は『二郎』、明日は……」という具合に。つまり、差異をいかに生み出すかが勝負なのである。


 一方、今の20代以下の世代は、ラーメンは1種類(もちろん『二郎』でもよし)で十分なのだという。ラーメン自体が問題なのではなく、それを「いつ」「だれと」「どんなシチュエーションで」食べるか、それを他人に「どう語るか」を重視するらしい。











「本屋大賞」仕掛け人・嶋浩一郎の“笑撃的”ツイッター術 - ヒット研究所 - 日経トレンディネット

「多様性」のあり方の変化について