ハーレムアニメの登場人物である女性達は、たいていは美人で能力も高く、と


ハーレムアニメの登場人物である女性達は、たいていは美人で能力も高く、と
きどき超人的な能力さえ持っているのだが、みな自己肯定感が乏しくて、自分
の存在を誰かに認められたがっている。ハーレムアニメの主人公は、その「誰
か」に自分がなることで、女性たちに好かれている。



彼女らが「私なんかがこの世に生きていていいのかな?」と問うのに対して、
主人公は「もちろん、君は生きていていいんだよ」と答える。このことにこそ、
主人公の価値がある。そういう構図になっている。



逆に、主人公の方は、「人に価値を与えている」ということによって評価され
る。お互いに価値を認め合うという約束になっていて、その約束が続く限り、
他人に価値を認められ続けるというわけだ。



だから、主人公はたいてい何のとりえもない人に設定される。何らかの得意分
野がある主人公は、それだけで何らかの価値を持ってしまうから、「相手を評
価するだけで、相手からも価値を認められる」というメッセージにならない。











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